!注意!
 バーナビー落ちの3Pです。
 許せる方はスクロールでどうぞ。







































 少しだけかさついた虎徹の唇が重なって、舌先が押し開くようにして口腔内に入り込む。「っふ、ぁ、」シャワーが肌に当たり、床や壁に弾ける音に混ざって、重なった唇の隙間から零れる声が甘く響く。は閉じた瞳をさらにぎゅうと瞑る。

さん、どちらの乳首のほうが感じるんです?」

 バーナビーの声は、平素と変わらぬように聞こえたが、紡がれた言葉はひどく卑猥で何だかちぐはぐだ。はバーナビーの言葉の意味をおぼろげながらに理解して、薄っすらと目を開ける。
 湯気で視界は不明瞭だ。顎先に虎徹の髭の感触を感じる。
 右の乳房の先端を、バーナビーの唇が含んで、吸いつく。もう一方は、虎徹の指が捏ねる。両方からの刺激に身体を震わせるは、かあっと紅潮した頬を殊更赤らめる。知らない、と答えたかったが、虎徹に口を塞がれて声にならない。

さん」

 答えを急かすように名を呼ばれ、つ、とバーナビーの指が腹部を滑る。「っあ……!」乳首に軽く歯を立てられて、びくっと身体が跳ねる。ぞわぞわとした感覚がつま先から駆け上る。

「どっちも、っつー顔してら」

 唇を離した虎徹がからかうように笑って言う。バーナビーがため息を吐いた。ふう、とかかる吐息にさえもは身体を震わせて、再びぎゅっと目を閉じた。鍛え上げられたふたりの身体はあまりにも妖艶で美しく、まるで彫刻のようだったが生々しい分、いやに官能的で目に毒だった。虎徹の右肩には包帯が巻かれているが、濡れるのを全く厭わない様子だ。
 臍の窪み撫でていたバーナビーの指先が、下腹部へと伸びていくのがわかった。同時に、バーナビーの顔が胸元から下へ下へと降りていく。どこを目指しているのか考えなくてもわかって、は身を強張らせる。

「ブルック──
「バーナビー」
「バーナビーさん……」

 その名前を口にするのは、恐らく初めてだ。バーナビーが上目遣いにを見つめて、満足そうに目を細める。ちゅ、と小さく音を立ててバーナビーの唇が肌に触れる。

 の正面に跪いたバーナビーに対して、コンビプレーが如く、いつの間にか虎徹が背後に回っている。
 ざらりとした顎髭が首筋に触れて、は身を竦める。虎徹の唇が耳をぱくりと食んだ。「ん、っ」微かな声でさえも、この浴室にはよく響いて大きく聞こえる。
 背後から伸びる虎徹の両手が胸を揉みしだき、時おり思い出したかのように乳首を摘み上げる。ふーっと耳穴に息を吹きかけられて、は背を反らした。

「んじゃ、俺のことも虎徹って呼んでくれよ」
「え、や、」
「こーてーつ」
「無理強いはよくないですよ、オジさん」

 冷たい声音で告げたバーナビーが、やわらかい腹部の脂肪に、戯れのように歯をわずかばかり食い込ませる。痛みはそれほどなかった。常日頃、マシュマロボディと揶揄されるだけあって、虎徹らの身体と比べずとも無駄な脂肪が多い。

「思ったより鍛えてますね、さすがは先輩ヒーロー」

 バーナビーの皮肉じみた言い方に、反論すべきか迷う。は一応彼の先輩にあたるが、実力は雲泥の差がある。なんせ彼は、彗星の如く現れたスーパールーキーである。鈍くさい自分とは大違いなのだ。

「考え事とは余裕じゃねーか」

 からりとしたいつもの声とは違う、艶っぽい囁きが耳朶に触れる。
 余裕なんてあるわけがない。それなのに、バーナビーまで「集中してくださいね、さん」とのたまう。顔の赤みが、お酒のせいなのか、シャワーの熱なのか、羞恥なのかもはやわからない──
 ふいに、シャワーが止まる。

「のぼせんのはまだ早いだろ?」

 虎徹が笑いを含みながら囁いた。



 バーナビーの唇が脚の付け根に触れる。そのさきは、自分でさえもよく知らない。

「やっ……」

 逃れるように身を捩っても、どこにも逃げ場などない。
 は思わず、縋るように虎徹を振り返った。けれど、視線が合わさるより先に、唇が重なった。わけがわからないまま、唇を割って入ってくる舌が、の舌を絡めとる。

「大丈夫ですよ、酷いことはしませんから」
「んっ、んん、っふ」

 待って、と言いたいのに言葉にできない。かろうじて、はバーナビーの髪に指を絡めたが、それは制止になどならなかった。
 ぺろりと内腿を舐めあげた舌がそのまま上へ迫る。

「っ、んう、バーなび、さ」

 離れた唇がすぐに重ねられる。虎徹の手がの顎を掴んで、向きを固定させた。身体が密着するせいで、背中に虎徹の滾ったものが当たっていたが、どうすることもできない。

 ふ、とバーナビーが笑う気配を感じる。そうして、バーナビーの唇は寄り道などせずに、の秘部へと辿り着いた。「少し、足を開いて」バーナビーの手がやや強引にの太ももを押し広げた。恥ずかしくてたまらないのに、バーナビーの手が足を閉じることを許さなかった。

「濡れてますね」

 愛液を掬い上げるように、バーナビーの指先がそこを滑った。びくり、と身体が震える。
 わざとらしく息を吐いて、の反応見るようだった。ぎゅう、と指に絡んだ髪の毛を掴んでしまう。引っ張ってはいけないと気を付けても、無意識に力が入りそうだった。ようやく虎徹の唇が離れていく。唾液がこぼれて顎を伝い落ちていくが、それを気にする余裕がにはなかった。

「やだやだ、バーナビーさん、そんなところ」

 一度、を窺うように、バーナビーが視線を上げた。

「安心してください、綺麗ですよ」
「そんなわけ、」

 ちゅう、と虎徹がうなじを吸い上げて、小さな痛みが走る。
 俺を忘れるなとばかりに、虎徹の手が乳房を包んで、指が背を撫で上げる。そして、舌が首筋を這いまわる。ぞわりとした感覚に背筋が震えた。

「い、やあ……!」

 虎徹に気を取られている隙に、バーナビーの舌先がの秘部に伸びた。いやに丁寧に大陰唇を舐めあげていく。

「いや、やめてっ、やだぁ……」

 ほとんどしゃくりあげながら訴えても、バーナビーの視線がちらりともこちらを見ることはなかった。虎徹の手がなだめるようにの髪を梳いて、目尻の涙を指先で拭う。
 はぎゅっと目を閉じて、口を両手で覆った。そうでもしないと、あられもない声が響き渡ってしまいそうだった。

「声、聞かせてくれねーの?」

 虎徹が囁きながら、の手首を捉えた。はいやいやとかぶりを振るが、お構いなしに虎徹に唇を曝け出される。そればかりか、の片手を自分の陰茎へと持っていって、手を重ねて握らせた。視覚ではなく、触覚だけでそれを感じるが、にとってはあまりに暴力的だった。

「ひっ、やっ……ワイルドタイガーさ……」
「虎徹、だろ?」
「虎徹さん、やめっ、あうっ……!」

 バーナビーがちゅっと音を立てて、大陰唇に吸い付く。びくっと身体を跳ねさせたは、思わずぎゅっと手のひらに力を込めてしまう。
 一瞬、虎徹が息を詰める。それを感じて、は一層彼の陰茎を意識してしまい、殊更顔を赤らめた。顔だけでなく、全身から火が出そうなほどに熱い。けれど、触れてくる虎徹とバーナビーの体温も、不思議と同じように熱いのだ。

「……っあ、っふう……ひ、あッ……!」

 酷いことはしない、と言った通りに、バーナビーの愛撫は痛みのひとつもには与えない。自身にもわかるほどぬかるんだ秘部に、柔らかな舌先が差し込まれる。ぴちゃ、とひどく淫猥な音が聞こえて、は耳を塞ぎたくなった。
 虎徹の手がの手を誘導して、陰茎をゆっくりと梳き始める。

「やめて、虎徹さん、やだ……やだ……っ」
さんが嫌がってますよ」
「やっ、ばーなび、さっ……喋らないで、」
「おいおい、バニーちゃん、そっちだって嫌がられてるみたいだぜ」

 を挟みながらふたりが牽制しあう。与えられていた刺激が一時中断して、ほっと力が抜ける。くたりと虎徹に背を凭れれば、バーナビーが突然立ち上がった。
 バーナビーの指先が顎を持ち上げる。はぼんやりとバーナビーを見つめた。
 眼鏡がないぶん、その美しい素顔がよく見える。おとぎ話の王子様のような顔立ちをしていると、つくづく思う。

「上がりましょうか。身体が冷えてしまいますね」

 ひどく爽やかな笑みなのに、その瞳は獰猛そうににぎらついていた。