リンハルト C

【リンハルト】
 あ、。何してるの?▼

 え? ……見てわかりませんか。
 本を取ろうとしているだけです。▼
【リンハルト】
 いや、それはわかるけど……そこ、君には届かないんじゃない。▼

 ……そんなことありません。
 もうすこし、で……ん、…………。▼
【リンハルト】
 …………。▼

 ……っ。
 …………脚立を持ってきます。▼
【リンハルト】
 え、どうして?▼

 えっ?▼
【リンハルト】
 わざわざそんな面倒なことしなくても、僕が取ってあげるよ。
 ほら、どうぞ。▼

 あ……。
 す、すみません。ありがとうございます。▼
【リンハルト】
 ねえ、君って僕のことなんだと思ってるの?
 言ってくれれば本ぐらい取るのに。▼
 それとも、僕らってそんな些細なことすら頼めないような間柄だっけ。▼

 間柄……すみません、わたしにはわかりかねます。▼
 それに、些細なことですから。
 お手を煩わせるようなことではないでしょう。▼
【リンハルト】
 ふーん。
 僕はそれなりに仲良くなれたと思ってたけど、勘違いだったかな。▼
 まあいいや。なにか困ったことがあれば、言ってよ。▼
 それが君とって些細なことだとしても、
 僕にはそうじゃないかもしれないし。▼

 え……で、でも。▼
【リンハルト】
 あ、それとその本。
 僕も読みたいから、読み終わったら教えてよ。じゃそういうことで。▼

 え、あ、わ、わかりました。▼
 ……わたしと、リンハルトさんの間柄?
 もしかして、友人と言いたかった? でも、わたしに友人なんて……。▼